学術会議は既得権益か 菅氏を追う作家が暴く露骨な意図

有料記事日本学術会議

聞き手・藤田さつき
【動画】日本学術会議の新会員候補6人を政府が任命せず。何が問題か。政府の説明は。
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 日本学術会議が推薦した会員候補6人が任命されなかった問題。なぜ、何のために政権は学術会議の人事に介入することにしたのでしょうか。官房長官時代の菅義偉首相を取材して「総理の影 菅義偉の正体」を書いたノンフィクション作家、森功さんに聞きました。

1961年生まれ。徹底した取材で日本の暗部を描く。著書に菅・現首相の半生を追った「総理の影 菅義偉の正体」「官邸官僚」など多数。

 約8年間の安倍政権の力の源泉は、「人事」の掌握でした。その陣頭指揮を執ってきたのが、現首相の菅義偉氏です。今回の問題は、そんな菅首相のおごりをあらわにした、と感じています。

 内閣人事局を設置して官庁人事を握り、官僚が官邸へ物言えぬようにする。「法の番人」の内閣法制局長官の人事すら、慣行を破って政権に好都合な役人を据える――。日本学術会議の会員人事についても、官邸が2016年から関与を強めてきたことが分かっていますが、人事掌握術によって異論の出る場をなくそうとする、一連の手法の延長線上にあったのです。

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 学術会議の存在意義は、幅広…

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