箱根挫折ランナーが「足につけた職」 後進のためにも

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編集委員・中小路徹
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 7日午後7時、降りしきる雨の中、「夜明け前陸上部」のレッスンが始まった。東京都渋谷区代々木公園陸上競技場。仕事を終えた市民ランナー23人が集っていた。

 この日のテーマは「かかとで押し出す」。つま先で地面を蹴るのではなく、かかとを使って前にいくフォームの習得だ。これができれば、パワーのあるおしりの筋肉が使え、スピードを長持ちさせられる。プロのランニングコーチの高橋勝哉さん(28)が、そのために脱力するべきポイントなどの専門的なことを、わかりやすく伝えている。

 高橋さんは4月、もう一人のコーチの黒川遼さん(28)と、市民ランナーを対象にこの有料の練習会を立ち上げた。「夜明け前」は、仕事との両立の中、記録更新に行き詰まることもあるランナーに、明けない夜はないと信じて練習してもらおうと命名した。練習会によく参加する人は30、40代を中心に約60人。フルマラソンで3時間をきるランナーから4時間台まで、レベルは様々だ。

 高橋さんには、この活動は陸上界の後進のため、という思いもこもる。

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