バス300台でデモ阻止 韓国、感染防止か集会の自由か

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ソウル=鈴木拓也
【動画】韓国の警察は光化門広場を約300台のバスで取り囲んだ
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 コロナ禍のもと、憲法が保障する「集会の自由」を制限することは許されるのか――。韓国でそんな論争が起きている。文在寅(ムンジェイン)政権が新型コロナウイルスの防疫措置を理由に、保守系団体の反政権デモを警察力を使って中止に追い込んだからだ。デモは今週末も計画されているが、政権は断固阻止する構えをくずしていない。

 韓国の建国記念日である3日、ソウル中心部の光化門広場を警察のバス約300台が「壁」のように取り囲んだ。保守系団体が文政権を批判するデモを強行するのを、事前に防ぐためだった。

 警察は、ソウル市内に警察官約1万人を配備。光化門広場周辺では交通規制が敷かれ、地下鉄の最寄り駅は閉鎖された。郊外と市中心部をつなぐ幹線道路などには、検問所も設置された。

 この広場では8月15日に、保守系の宗教団体などがデモを行い、新型コロナの集団感染が起きた。文氏は「政府には、国民を保護する責任がある」として、感染拡大を誘発する可能性がある集会やデモの自粛を要請。無許可のデモは「反社会的な犯罪」とまで言い切り、「『集会の自由』や『表現の自由』と言って、擁護してはならない」との考えを示していた。

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 文政権の意向を受け、ソウル…

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