「わたし大腸がないの」 難病笑い飛ばして今日も描く

有料記事いつも、どこかで

若松真平
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 安倍晋三・前首相の辞任に関連して注目を集めた「潰瘍(かいよう)性大腸炎」。19歳で発症し、大腸の全摘出を含む10回の手術を受けた漫画家がいる。入院するたびに休載しながらも、闘病ギャグエッセーとして自らの経験を描き続けている。

白塗りメイクの島袋全優さん

 沖縄在住の漫画家・島袋全優(ぜんゆう)さん。メディアに登場する際は、デーモン閣下のように顔に白塗りメイクをしている。

 「白塗り自体は何となく家で一人で始めましたけど、メディアに出させていただく時は顔バレをしたくないというのが本音です。でも、マスクや仮面だと表情が伝わらないかと思って……」

 そんな彼女が2017年に始めたWebマンガの連載が「腸よ鼻よ」。

 第1話では、島袋さんをモデルにした大人の女性がバーを訪れ、「いつもの頂戴(ちょうだい)」と言ってたばこに火をつける場面から始まる。

 乾き物の代わりにつまみとして出されたシマチョウ(牛の大腸)。それを眺めていると、バーテンダーから「何か思い出でも?」と尋ねられる。

 「女の過去を聞くなんて野暮(やぼ)ね」と言いながらも、「わたし大腸がないの」と明かす。

 そこから19歳のころにさかのぼり、潰瘍性大腸炎との関わりが描かれていく。

1日30回以上もトイレに

 トイレに行くたびに血が出ていたが、掛け持ちのアルバイトが忙しく、病院には行かなかった。

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 3週間ほど経って診察を受け…

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