ゆるキャラGP、10年の軌跡 手段がいつしか目的に

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中山直樹 緒方雄大
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 「くまモン」も王座についたことがある「ゆるキャラグランプリ(GP)」。最後となる大会が3、4日、岩手県滝沢市で開かれた。東日本大震災で傷ついた日本を元気づけようと2011年に始まり今回で10回目。被災地のキャラクターが締めくくりの大会で栄冠を勝ち取った。

 「1位に輝いたのは、たかたのゆめちゃんです」。投票結果が発表されると会場から拍手が起こった。ご当地部門でグランプリを獲得した「たかたのゆめちゃん」は地元岩手県の陸前高田市の公式キャラクター。東北のゆるキャラで初めてグランプリに選ばれた。

 ゆめちゃんを管理運営するNPO法人「陸前高田市支援連絡協議会エイドタカタ」によると、ゆめちゃんは2012年1月に生まれた妖精。頭の星は希望の光を表し、耳は東日本大震災の津波で失われた高田松原のマツをイメージしているという。県内外の復興関連のイベントや防災教室などこれまで約1500回参加してきた。

 GPには12~14年に出場し、これまでの最高順位は49位だった。陸前高田市の戸羽太市長は「地元の子どもたちを元気づけようと震災後からがんばってきてくれた結果だ」と喜んだ。

 ゆるキャラグランプリはインターネットの事前投票と会場での投票で順位が決まる。今回は691体が参加し、1位たかたのゆめちゃんは28万17票を獲得した。2位は大阪府泉佐野市の「ゆるナキン」で27万1180票、3位は埼玉県鶴ケ島市の「つるゴン」で26万8201票だった。

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