第7回独裁者が殺され、米国が去った国 後に押し寄せたカオス

有料記事きしむ世界 トランプ流の4年

カイロ=北川学
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 米国が「世界の警察官」の役目を一方的にやめた時、何が起きるのか。北アフリカのリビアの現状が暗示している。かつて42年間にわたりカダフィ独裁政権が支配し、北朝鮮やイランなどと並べて「ならず者国家」と米政権が呼んだ国だ。

 「テロリスト掃討と石油資源の保護で重要な役割を果たしている」。トランプ米大統領は昨年4月、リビアの武装組織「リビア国民軍(LNA)」のハフタル司令官との電話会談で、こうたたえた。

 リビアは国連の支援で樹立された「リビア暫定政府」と、東部を拠点とするLNAとの間で分裂状態にある。暫定政府を転覆させるためLNAは同月、首都トリポリに向けて進軍を始め、戦闘が再燃していた。

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 進軍開始の数日後、トランプ…

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