第7回独裁者が殺され、米国が去った国 後に押し寄せたカオス
カイロ=北川学
米国が「世界の警察官」の役目を一方的にやめた時、何が起きるのか。北アフリカのリビアの現状が暗示している。かつて42年間にわたりカダフィ独裁政権が支配し、北朝鮮やイランなどと並べて「ならず者国家」と米政権が呼んだ国だ。
「テロリスト掃討と石油資源の保護で重要な役割を果たしている」。トランプ米大統領は昨年4月、リビアの武装組織「リビア国民軍(LNA)」のハフタル司令官との電話会談で、こうたたえた。
リビアは国連の支援で樹立された「リビア暫定政府」と、東部を拠点とするLNAとの間で分裂状態にある。暫定政府を転覆させるためLNAは同月、首都トリポリに向けて進軍を始め、戦闘が再燃していた。
ここから続き
進軍開始の数日後、トランプ…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら
アメリカ大統領選2020
共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領の2候補によって争われる11月3日のアメリカ大統領選。最新の発言や取材から、両候補の動きを追います。[もっと見る]