百貨店閉店から8カ月、セールにお辞儀で幕 再開は未定

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上月英興 西田理人 鷲田智憲
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 1月に突如閉店した山形市中心部の百貨店「旧大沼山形本店」で、元社員らが商業コンサルティング会社「やまき」(東京)グループの支援を受けて開いた「感謝閉店セール」は30日、最終日を迎えた。8カ月前と違い、従業員はお辞儀と共にシャッターを閉めることができた。やまきは土地と建物を取得して百貨店を再開させたい意向だが、売買契約は結べないままだという。

 7月15日から累計12万人ほどが来店したというセール。この日の午後6時半過ぎ、大勢の人だかりができる中、正面玄関前で「閉店セレモニー」が開かれた。

 マイクの前に立った元本店長の道家英之さん(50)は「新たな始まりのための終わりだと考え、再生に向けて明日から従業員一同進んでいく。またこの場所で、皆様と笑顔でお会いできることを心より願っています」とあいさつ。拍手が響き「ありがとう」「待ってるよ」と声が上がる中、シャッターが下ろされた。

 白鷹町の地域おこし協力隊員、広瀬将丈さん(42)は「シャッターのきしむ音が泣き声のようで、ジーンと来た。歴史はお金では買えない。ただただ寂しいの一言です」と話した。

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 店内には昔の大沼のモノクロ…

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