第1回PCR、集中調査されたホスト 敵視された「夜の街」

【動画】コロナ第2波を巡る「夜の街」騒動。ほんろうされた歌舞伎町のホストに迫る=西田堅一、藤原伸雄撮影
[PR]

 「いやー、思いのほか出ちゃいましたね」

 担当者は言いづらそうに切り出した。東京・歌舞伎町でホストクラブ38店舗を運営する巻田隆之さん(47)のもとに、新宿区保健所から電話があったのは6月13日ごろだった。

 経営する店のホストら約50人を対象にした、新型コロナウイルスのPCR検査の結果報告。5、6人は陽性かもしれない。そう覚悟しながら「何人ぐらいですか」と聞くと、担当者は答えた。

 「28人です」

 巻田さんは驚いた。陽性が判明した人のほとんどが無症状だったからだ。

コロナ第2波 東京100days

緊急事態宣言が解除されたのもつかの間、東京は新型コロナウイルス感染拡大の「第2波」に直面する。政治や財界、そして人々はどう動いたのか。100日間のドキュメントで迫る。

 ホストには、手洗いやうがい、消毒を徹底し、マスクを常に着けさせていた。客の飲み物をつくる際のマドラーも、1回ずつ使い捨てるものに切り替えた。にもかかわらず、なぜこれほど感染者が出ているのか。

 巻田さんが運営に携わる店では、国の緊急事態宣言が解除された5月25日ごろから、体調を崩す従業員が増え始めていた。

 「熱が出た」「体調が悪いので休みたい」という相談が1日2、3人から寄せられた。

ここから続き

 ホストたちに集団検査を受け…

この記事は有料記事です。残り1981文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

コロナ第2波 東京100days

コロナ第2波 東京100days

新型コロナウイルスの「第2波」は、東京の「夜の街」から始まり、市中、職場、家庭、そして地方へと感染は拡大した。その100日間を、小池百合子都知事ら各地の首長の動きや経済への影響などから追う。[もっと見る]