核のごみで揺れる町 高まる不満、町長は意欲変わらず

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伊沢健司
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 「核のごみ原発から出る高レベル放射性廃棄物)」の最終処分場を巡り、国の選定プロセスへの応募に前向きな町長と反対派住民が対立している北海道寿都(すっつ)町で29日、国の担当者が初めて出席した説明会があった。片岡春雄町長は終了後、報道陣の取材に、町議会全員協議会が開かれる10月8日に応募の判断をするか問われ「希望としたらそういう流れになってほしい」と意欲を示した。

 これに対し、反対派は町民の署名を集め、町長の姿勢が「住民軽視だ」としてリコール解職請求)も視野に入れている。

 寿都町では8月中旬、片岡町長が国の処分場選定プロセスへの応募検討を表明。片岡町長は核のごみの議論に「一石を投じる」とし、3段階ある選定プロセスの第1段階の「文献調査」への応募を検討していると明かした。2年の調査期間で最大20億円の交付金が得られることも理由に挙げた。

 突然の表明に町内では戸惑いが広がった。町は9月上~中旬にかけ各地で住民説明会を開いたが、多くが参加した10日の説明会では反対意見が続出。専門的な質問に町長は答えられず、住民の不満が高まった。

 こうした事情から、29日の説明会には経済産業省資源エネルギー庁原子力発電環境整備機構(NUMO)の担当者が町の要請で出席。処分場の安定性などについて説明した。

町の人口の4分の1の署名を集めても…

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 エネ庁放射性廃棄物対策課の…

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