民間人も犠牲か アルメニアとアゼルバイジャン軍事衝突
モスクワ=喜田尚
旧ソ連のアゼルバイジャンから独立を主張するナゴルノ・カラバフ自治州周辺で27日、アゼルバイジャン軍と同自治州に駐留する隣国アルメニア軍が激しく衝突した。民間に犠牲者が出たとして双方が相手側を非難。1994年の停戦合意以来にらみ合いが続く同自治州で、再び緊張が高まっている。
戦闘は同日早朝から始まった。ロシアのタス通信によると、アルメニア国防省はアゼルバイジャン軍からの攻撃に反撃し、同軍のヘリコプターや無人機3機を撃墜、複数の戦車を破壊したと発表。アゼルバイジャン側は攻撃を始めたのはアルメニア軍だとし、全停戦ライン沿いに戦車、戦闘機、ミサイル部隊を動員して反撃したと発表した。
戦闘の犠牲者数は不明。アルメニア側は兵士16人が死亡、100人以上が負傷し、民間でも女性と子供が砲撃の犠牲になったとした。一方、アゼルバイジャン側も軍と民間人に複数の犠牲者が出たとしている。アルメニアは自国全土を戦時体制下に置くと宣言した。
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