みずほフィナンシャルグループ(FG)は29日、前身のみずほホールディングス発足から20年を迎える。この間、口座振替などを担うシステムの障害や暴力団への融資などが発覚。新型コロナウイルスや低金利などの逆風も吹く。次の20年を見据え、どんなビジョンを描くのか。坂井辰史社長に聞いた。
――みずほの20年間をどう振り返りますか。
「システム障害や反社会的勢力への融資問題など、至らぬ点や反省すべき点もあった。(富士、第一勧業、日本興業の3行の)統合当時は、金融業界が不良債権にあえいでいた時期だった。我々も2003年に約1兆円の増資をお客さまに引き受けていただき、いまがある。山あり谷ありの事業環境で、いろんな関係者にご協力をいただいたことに感謝したい」
――教訓を踏まえ、みずほは変わりましたか。
「ガバナンス(企業統治)を強化し、社外取締役を中心にしっかりコミュニケーションを取って説明責任を果たせる経営体制にできたと思う。昨年には、新たなシステムへの移行も終え、大きな武器になると思っている」
――合併後、行員が出身行ごとにまとまって派閥争いが続き、経営判断の足かせになったとも指摘されます。
「内向きにエネルギーを割い…
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