「○活」「○○ハラ」、日本語にもう浸透 国語世論調査

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丸山ひかり
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 文化庁が25日に発表した「国語に関する世論調査」は、近年よく聞かれる「○○活」、「○○ハラ」という新しい表現についても調べている。いずれも5割以上の人が「自分は使う」としており、浸透していることが明らかになった。

 「婚活」や「終活」などと使われる「○○活」は、54・4%が「自分は使う」とした。「セクハラ」や「パワハラ」などの「○○ハラ」は、58・1%が「自分は使う」とした。いずれもこの言葉を「他人が言うのは気にならない」とする人が8割以上にのぼった。

 国語辞典編纂(へんさん)者の飯間浩明さんによると、「○○活」はもともと、「就職活動」を「就活」と略すようになったのが始まり。バブル崩壊後の就職氷河期、就職活動に多くの時間を割くことになり、就職活動という言葉を頻繁に使うようになった結果、「就活」が広まった。その後「婚活」が登場・定着するなど、活という言葉が「造語力」を獲得。「終活」「美活」「腸活」など新しい言葉がたくさん出てきたという。

 定着した背景については「『活』は活力の『活』でもある。『何かのために一生懸命努力すればいい結果が生まれる』という非常に前向きな感じがし、人に訴える力がある言葉として、大人気になった」とみる。

 「○○ハラ」については、「セクハラ」が始まり。もとの「セクシュアルハラスメント」は「悪ふざけ」とされてきた性的いやがらせを「犯罪にもなりうる」と、考え方の枠組みを大きく変える言葉だったと指摘する。「重要な概念だけにどんどん使われ、略語のセクハラが生まれた。その後に『パワハラ』『アカハラ』などが次々に生まれ、『○○ハラ』は平成以降の日本のなかで重要な功績を果たし、人々の考え方を前進させた言葉として日本に根差した」

本来の意味が通じなくなってきた言葉は・・・

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