宝塚歌劇団の月組公演が25日、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)で開幕した。この春入団したばかりの初舞台生39人のお披露目でもある一方、大ベテランにとっては最後の花道。出会いと別れの交差点で、トップスター珠城(たまき)りょうがまばゆい輝きを放つ。
和物レビュー「WELCOME TO TAKARAZUKA―雪と月と花と―」と、仏パリのムーラン・ルージュを舞台にした新作ミュージカル「ピガール狂騒曲」の2本立て。多幸感にあふれた豪華絢爛(けんらん)なステージに仕上がった。
クラシックで舞う日本舞踊
「ウェルカム! ウェルカム!」。花柄の着物に身を包んだ珠城を中心に、元気なかけ声で夢の世界にいざなう。軽快な主題歌「それが宝塚」を歌い、銀橋をわたる姿があでやかだ。
演出家の植田紳爾(しんじ)が作・演出、歌舞伎役者の坂東玉三郎が監修を手がけたレビューの幕開け。そしていよいよ、雪、月、花をモチーフにした日本舞踊が繰り広げられる。ベートーベンやチャイコフスキーなどクラシックの名曲にのせて。
「雪の巻」のテーマ曲は、ビバルディの「四季」より「冬」。緊迫感のある音楽に包まれ、この公演で退団する専科の松本悠里(ゆり)に光が当たる。日本舞踊の名手として、足かけ64年にわたり活躍してきたレジェンド。闇に浮かぶ鳥居をくぐりながら切なげに舞う姿に、神々しさが宿る。
「ピガール狂騒曲」では、珠城りょうが2役をのびのび演じます。脇を固める男役にも注目です。
カゲソロはベテラン娘役の白…
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