抜海駅の廃駅「地元合意なくても可能」 稚内市長が答弁
奈良山雅俊
JR宗谷線抜海駅(北海道稚内市)の存廃問題で、工藤広市長は24日の市議会定例会で、廃駅の判断については地元との合意がなくても決められるとの考えを示した。これに対し、市の住民説明会で存続を求めてきた地元住民からは、「何のための説明会だったのか」と不満の声が出ている。
市は7~8月にかけ、抜海駅の地元2町内会で住民説明会を開き、町内会側は「便数が少なく不便でも駅は地域のシンボル」と存続を求めた。説明会では「『廃駅ありき』では」との指摘に対し、市の担当部長が「地域の合意がないままの廃止ということはない」と明言していた。
こうした経緯を受け、定例会の一般質問で千葉一幸議員が存廃に関する市長の考えをただした。来春のJR北海道のダイヤ改定に間に合わせるには、遅くとも11月までの存廃判断が必要になる。傍聴に詰めかけた約20人の地元住民は存続に前向きな発言を期待したが、工藤市長は「合意がなければ何も決められないということはない」「どの道を選択するかは私に与えられた使命」と答えた。
千葉議員は存続へ向けた地元…
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