豊橋「牛川の渡し」が小説に 青年と老船頭描く

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本井宏人
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 愛知県豊橋市を流れる豊川で今も続く市営渡船をテーマにした小説「公務員船頭 牛川の渡し物語」(これから出版)を豊橋市の作家住田真理子さん(59)が出版した。船頭になりたての青年と出征体験がある老船頭とのふれあいを中心に、渡船を取り巻く人たちを交えてドラマが進む。

 「牛川の渡し」は、対岸まで約70メートルを、船頭が竹さおで川底をさして進む。平安時代に始まったと伝えられ、市道の一部という位置づけのため、悪天候時を除いて年中無休で運航し、無料。平日は通学などで20人ほどが使い、休日には観光や散策の客らでにぎわう。

 住田さんは、趣味のサイクリングで渡船を利用するうちに船頭の荒津圭伺(けいし)さん(65)らと親しくなり、小説執筆を思い立った。渡船が市直営から民間委託に変わった1994年前後に時代を設定し、主人公は、高校を出て市職員に採用されたが、すぐに船頭に配属されて戸惑う青年に決めた。

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 90年代に持ち上がった航路…

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