美濃和紙の技「未来へつなぐ」 女性職人が工房復活

有料記事

松永佳伸
[PR]

 かつて美濃和紙をすく家々が軒を連ねていた岐阜県美濃市蕨生(わらび)地区に、昔ながらの紙すき工房がよみがえった。本美濃紙保存会の初代会長を務めた古田行三さんと妻さよ子さん(いずれも故人)に師事した浦部喜代子さんが、築77年の民家を改修し、紙すき場(紙屋)を再現した。伝統の美濃和紙にこだわる浦部さんは「受け継いだ技術を未来へつないでいきたい」と意気込む。

 浦部さんは神戸市出身。京都精華大学でデザインの勉強をしていた時、京からかみの工房で初めて手すき和紙と出合った。「日本の伝統的な色彩や柄と、和紙との組み合わせに感動した」と振り返る。

 和紙は、軽くて丈夫なうえ、加工もしやすいことから、ものづくりに適しているという。浦部さんは大学卒業後、京からかみの工房で修業をしながら、全国の和紙づくりの工房などを訪ね歩いた。「美濃和紙は穏やかで気品があり、手すきの技術がとても素晴らしかった」

ここから続き

 93年、手すき和紙の技術を…

この記事は有料記事です。残り760文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら