3年前から被害→公表せず拡大 ゆうちょ銀また顧客軽視

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藤田知也 井上亮
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 1億超の口座を抱えるゆうちょ銀行で、お金が勝手に引き出される被害が拡大した。「ドコモ口座」の悪用が、ゆうちょ銀で判明してから16日目。池田憲人社長は対応の遅れを認めて陳謝したが、信用は大きく傷ついた。

 24日公表のゆうちょ口座での被害約380件のうち、新たな増加分は約250件。このうち約100件は、今月に入って顧客から連絡を受けたものという。

 残る約150件は、2017年7月から昨年までにゆうちょ銀のコールセンターや郵便局で被害相談を受けながら、最近になって初めて集計したものだ。しかも、補償を終えたのは約50件だけ。約100件は半年以上が経っていながら補償さえしていなかった。なかには3年前後も被害者に補償してこなかった例があるとみられるという。

 ゆうちょ銀は「決済事業者とどちらが対応するかでうまく対応できていなかった」(担当者)と釈明するが、ドコモ口座での被害が表面化しなければ、そのまま放置されていた可能性もある。

 ドコモ口座を通じた被害を自ら公表し、顧客に注意を呼びかけた地方銀行とは対照的に、ゆうちょ銀の対応は、被害の公表に後ろ向きな姿勢が目立った。

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