理由は嵐の二宮さん? 津市にまさかの「広報誌売って」

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佐々木洋輔 中川史
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 津市が発行する広報誌「広報つ!」がいま大人気だ。市民向けに出しているものなのに、「売ってほしい」といった声が各地から津市役所に相次いでいる。これまで三重県で注目されるのは「伊勢志摩」が多く、県庁所在地なのに存在感を出せないでいた津市。突然の反響に、市の職員も「6年間広報を担当してきたが、こんなことは初めて」と驚いている。

 「広報つ!」はA4判で20ページ前後。催し物やスポーツイベントの情報、健康診断の案内、市長のコラムなどを掲載し、隔週で市内の全約12万7千世帯に無料配布している。

 問い合わせが相次いでいるのは、9月1日号と9月16日号。津市が主なロケ地になっている映画「浅田家!」の特集が掲載されている。津市出身の写真家、浅田政志さんとその家族を描いた映画で、10月2日から公開される。それに合わせて、津市は映画とタイアップしたプロモーションを企画。9月1日号の「広報つ!」の巻頭2ページで、「津市からはじまる物語」と題した特集を組んだ。

 9月16日号では、ロケ写真や撮影で使われた小道具などを並べたパネル展「ファインダーの向こう側、津市。」を紹介。さらに10月1日号では浅田さんと前葉泰幸市長との対談、10月16日号ではロケ地の詳細を載せるという。

 「購入することはできないのか」

 「残っていたら送ってもらえないか」

 9月1日号の発行後、市役所にはこうした問い合わせのメールや電話が1日10件ほど入る。市は返信用封筒と切手を送ってきた人には、残った冊子を先着順で無料で送っているという。

 ここまで反響があるとは、市広報課の今城茉莉さんも予想外だった。

 「やはり主演する嵐の二宮和也さんの影響が大きいのではないか」と今城さんは話す。

 「広報つ!」は、市のホームページからでもPDF版でダウンロードできるが、ネット上に二宮さんの写真を掲載することができず、その部分は白抜きに差し替えられている。そのため「どうしても現物がほしい」と、ファンから要望されるようだ。

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 一方、フリマアプリ「メルカ…

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