自転車で旧軍人らの墓巡り調査 戦死の記録を未来へ

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木下広大
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 香川県西部の西讃地域で20年以上、旧日本軍の戦死者らの墓地を調べている人がいる。観音寺市の元高校教師、野口雅澄(まさずみ)さん(83)だ。墓に刻まれた戦死の状況を書き写し、この夏、冊子にまとめた。戦争の記録を後世に残そうと、自転車で回り続けている。

 残暑の日差しが照りつける9月初旬、野口さんは電動自転車をこぎ、市内の墓地を目指していた。自転車の前かごにはデジタルカメラと自宅で摘んだたくさんの花。目的地の墓地に着くと、墓前に花をたむけて手を合わせた。

 野口さんの日課だ。20年余りかけ、三豊、観音寺両市の各地の墓を調査。太平洋戦争や日清、日露戦争などで戦死した旧軍人・軍属、約2千人の墓の碑文を手書きで記録してきた。

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