J1がリーグ戦の折り返しにさしかかっている。新型コロナウイルスの影響で日程にばらつきはあるものの、半数の9クラブが全34節のうち17試合以上を消化した。前半戦をデータで振り返ると、「走らない」チームが首位争いを繰り広げている。志向してきた戦術が、異例のシーズンにうまくはまっているようだ。
首位独走の川崎は走行距離でリーグ15番目(1試合平均109・534キロ)、スプリント回数では13番目(同154回)とデータ上は走っていない。就任4季目となる鬼木監督は「走行距離は世界を見ても、そんなに気にするところではない。どういうサッカーをしているかが大事。スプリントなどの強度は意識している」と語る。
川崎はそもそも走行距離が短いチームで、初優勝した2017年は17番目、連覇した18年は最も短い18番目だった。理由の一つは守備にある。リーグダントツの1試合平均3点を超える攻撃に目を奪われがちだが、平均0・94失点はリーグで2番目に少ない。ボールを失ってもすかさず奪い返し、攻撃に転ずるパターンを繰り返している。FWなどの前線からこうした動きが徹底されており、結果として自陣まで戻らずに敵陣でプレーが続く試合も目立つ。
2位のセ大阪はスプリントで…
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