モテたいから「もたない」へ 変化した女性誌のまなざし
中井なつみ
かつて、ヒールの高い靴や男性受けするメイクなどの「モテ」コーデを提案し、女性たちを引っ張ったファッション誌が大きく変わっています。戦後最長となった安倍政権下での女性の価値観の変化を、誌面や編集に携わる人たちと振り返りました。
「ムダ買いNO!時代」(光文社、STORY 2020年10月号)「“少ない服できちんとオシャレ”が今どきの新基準」(同、CLASSY. 同8月号)……。
ここ1年ほどの女性ファッション誌の見出しは、そのきらびやかなイメージとは、少し違う文言が並ぶ。
キャラ替えのために3着のコート
かつては、高額なブランドの洋服やバッグ、アクセサリーなどを多く取り上げ、それらを使ったコーディネートが「おしゃれ」と表現された。例えば、25~30歳前後の女性をターゲットにしたOggi(小学館)は、12年12月号で、予定に合わせて3着のコートを持つよう提案する「“3キャラ”コートで、これが私の一週間!」を特集した。
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しかし、近年は多くのファッ…
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