日本人も一員「バッタ家族」 国を越えて大群と知恵比べ

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半田尚子
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 天気予報ならぬ、「バッタ予報」がある。アフリカや中東などに生息し、作物を食い尽くしてしまうサバクトビバッタの大群の発生を知らせ、群れが飛んで行く方角などを予想して伝える。早期駆除に役立てるため、ローマに本拠を置く国連食糧農業機関(FAO)が情報収集のネットワークを作り、予報をインターネットで公開している。

 予報作りには約50カ国が関わる。各地の農家などから寄せられた大群の目撃情報は、各国の農業省職員らが精査し、FAOへ提供される。そのFAOで33年にわたり、予報作りに携わってきた上級バッタ予報官のキース・クレスマンさん(61)は、ネットワークに関わる一連の人々を「バッタ家族」と呼ぶ。

 サバクトビバッタの大群は巨大だ。今年ケニアで確認された大群は、約960億匹、東京都より広い2400平方キロにも及ぶ。群れには群れで応戦するしかない。クレスマンさんは対策のため、群れのように集まる人々を「家族」と名付けた。家族は世界中に「何千人もいる」そうだ。

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 家族は国境を越えて、力を合…

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