中国と豪州、過去最悪の関係 経済から安保までなぜ一変

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北京=冨名腰隆 シドニー=小暮哲夫
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 中国とオーストラリアの外交関係に緊張が走っている。長らく貿易強化を柱に良好な関係が続いたが、対中攻勢を強める米国と足並みをそろえる豪州に中国が反発。対立は経済分野から人権や報道の自由、安全保障にも広がり、両国関係は「過去最悪」との見方も出ている。(北京=冨名腰隆、シドニー=小暮哲夫

 「6月、豪情報機関は『外国干渉防止法』に違反した疑いで、豪州に駐在する4人の中国人記者を捜査した。パソコンや携帯電話、子供の電子玩具まで押収されたが、合理的な説明はない。野蛮で不当な行為は直ちにやめるべきだ」

 中国外務省報道官は9日の定例会見で、豪州当局が中国人記者の取材活動を妨害していたと批判した。

 2カ月余り前の話を持ち出したのは、前日、中国当局に事情聴取を求められ豪大使館や総領事館に逃れた豪メディアの中国特派員2人が、急きょ帰国する事件があったためだ。中国側の行為が一方的ではないことをアピールする形となった。

 両国の対立は互いの記者への対応にとどまらない。

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