認知症、外出の壁 民間がボランティア育成へ

有料記事介護とわたしたち

北村有樹子
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 国内に約500万人の患者がいるとされる認知症。65歳以上のお年寄りでは約7人に1人といわれ、高齢化によって今後も増加が見込まれています。多くの人にとって身近なことで、本人や家族への施策の一層の充実が望まれます。課題の一つが移動支援。公的制度の穴を埋めようと、独自にボランティアを育成しようという大阪の取り組みに専門家も注目しています。21日は世界アルツハイマーデー。

妻の通勤に毎日付き添う夫「負担が大きい」

 大阪府河内長野市の看護師森由美子さん(57)は2年半前、若年認知症と診断された。診断後半年は傷病休暇を取ったが、「仕事が何よりの生きがい」と、30年以上勤める大阪市内の病院で働き続けている。

 介護の補助スタッフとして患者の体を拭いたり、おむつを交換したり、食事の介助をしたりしてきた。そんな由美子さんが今年2月ごろから、日々の通勤で、病院とその最寄り駅までの約400メートルの道のりを迷うようになった。

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 由美子さんは夫の正和さん(…

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