風力発電計画、戸惑う被災住民 山元の沿岸部

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石橋英昭
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 宮城県山元町の沿岸部で県が主導する風力発電所の計画に、健康などへの影響を心配する声が出ている。利用が遅れる風力発電拡大の切り札にと県が誘致を進めてきたが、東日本大震災を経験してきた住民には「難題がまた持ち込まれた」との戸惑いが広がる。

 再生可能エネルギー導入を推進する県は、4年前から洋上風力発電の研究を始め、山元町北部の長さ約3キロ、海岸から50メートルの範囲を候補地に選定。公募で昨年11月に東急不動産(東京)が事業者候補に決まった。県は、大規模な発電が期待できる洋上風力をめざしたものの、仙台湾の漁業権の調整が難しく、沿岸部に建設する計画になった。

 同社の環境影響評価(アセスメント)配慮書によると、風車の3枚羽根の長さは65メートル、タワーと合わせた高さは195メートルになる。これを砂浜に沿って最大12基並べる。最大出力は5万1600キロワットになる。同社と県、町、住民代表などが協議会で議論を続け、事業計画が認められれば、2025年4月の運転開始をめざす。

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 だが、先月21日夜の第1回…

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