産婦人科に行ったものの希望の避妊法をあきらめた人、娘が2度の中絶を経験した人……。国内ではまだ避妊や中絶の選択肢が限られています。3人の女性の胸にうずまく思いを紹介します。(杢田光、田中ゑれ奈、机美鈴)
避妊の失敗夢にみる
〈働きながら3人の子育てにいそしむ女性(38)は、避妊に関して病院で思わぬ壁にぶち当たりました〉
夫と2人で立ち上げた事業を回しながら、保育園と小学校に通う3人の子どもを育てています。子どもはこれ以上、望んでいません。つわりがひどく、仕事が立ちゆかなくなるので死活問題なのです。
実は、2人目を産んだ後も避妊していました。当時は低用量ピルを飲んでいましたが、うっかり飲み忘れてしまい、妊娠してしまいました。毎日、同じ時間帯に服用しなければいけないピルは、仕事や子育てに追われる身にとってはハードルが高い。
もっと確実な方法はないだろうか。そう考えていた頃、ある病院の先生が避妊リングを使っていることを偶然、耳にしました。「先生が使っているなら、より確実なはず」と思い、3人目を出産してすぐ産婦人科を受診。避妊リングを希望しました。
記事後半では、パートナーに「コンドームを着けてと言えない」女性と、「うちの娘は性的同意とは次元の違う世界に生きている」という女性、それぞれのエピソードを取り上げます。
問診で「生理痛は重いですか…
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