福岡の女性殺害 夫は「海の底にいるような地獄の日々」

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山野健太郎 宮坂知樹
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 福岡県粕屋町で昨年7月、女性(当時38)が殺害され川に遺棄された事件で、殺人や死体遺棄などの罪に問われた古賀哲也被告(36)の裁判員裁判が11日、福岡地裁であり、検察側は無期懲役を求刑した。判決は17日に言い渡される。

 起訴状などによると、古賀被告は昨年7月6日夜、粕屋町内の路上で、自転車に乗ってショッピングモールから帰宅中の女性の首を絞めて殺害し、遺体を近くの川に投げ捨て、財布などを奪うなどしたとされる。

 検察側は論告で「首を絞めた後、意識が戻った女性の首を再び絞めており、殺意は強固だった」と指摘した。

 女性の夫(47)は閉廷後の記者会見で「つらくて海の底にずっといるような感じで、地獄の日々を過ごしてきた」と胸の内を明かした。

「ママに会いたい」 長男、寂しさつづる

 「当たり前のことが急に当たり前じゃなくなった。手を伸ばせばすぐそばに妻がいるとか、声をかければ妻に届くとか、当たり前のことが急にぷつんと切れた」

 事件当日。妻と自宅近くのショッピングモールに買い物に出かけて新しい自転車を購入し、買い物を続けたいと言う妻より先に帰宅した。「僕が最後に妻と交わした会話が、何げない、夕食を何にするかっていう会話で。その後『気をつけて帰ってね』って、あれが最後でした。あれから時間がぷつんと止まって」

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 検察側はこの日の論告で、被…

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