「総理が解散と言えば解散」 菅氏の単独インタビュー
自民党総裁選に立候補する菅義偉官房長官(71)は7日、朝日新聞の単独インタビューで、新たに総裁・首相に就いた場合の党役員・閣僚人事について「各派閥からの要望は受け付けない」と述べ、派閥に配慮しない考えを示した。安倍晋三首相が意欲を示していた憲法改正には「まずスケジュールありきではない」と語った。
無派閥の菅氏は総裁選で岸田、石破両派を除く5派閥から支持を受ける。各派では菅政権の誕生を見据えた主導権争いが始まっており、菅氏の対応次第で反発が強まる可能性もある。菅氏は人事のあり方について「(派閥と)事前に打ち合わせはしない」と強調。「(各分野で)専門的な人と、改革意欲のある人を登用したい」とも語った。
任期があと1年余りとなっている衆院の解散・総選挙については、官房長官として新型コロナウイルス対応を最優先にしてきたとしたうえで「解散権は総理大臣が持っている。総理が解散と言えば解散、(解散)しなければしない」と、可能性に含みを持たせた。
憲法改正は、具体的な目標には触れず「自民党は党是として掲げている。そこは挑戦していきたい」などと述べた。
また、行政のデジタル化について「コロナ禍で浮き彫りにされたのはデジタル化の遅れ。ぜひやりたい」と主張。地方も含めた行政のデジタル化を進める「デジタル庁」の立ち上げに意欲を示した。中央省庁の改革で厚生労働省の組織改編について「そこは必ず出てくる」とした。
人材登用や解散に言及 一問一答
朝日新聞の単独インタビューでの菅義偉官房長官との主な質問と回答は、以下の通り。
【政権運営】
――自民党内の5派閥から推されて総裁選に立候補する形になりました。総裁・首相になった場合には、党役員・閣僚人事で派閥の要望を聞きますか。
「それは受け付けない。聞かない。事前に打ち合わせなどはしない」
――「脱派閥」を掲げてきましたが、「菅内閣」でも貫徹しますか。
「はい」
――人事を行ううえで重視する点は何ですか。
「専門的な知識のある人と…
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