認可保育園などに入れない「待機児童」が今年4月、1994年の公表開始以来過去最少の1万2439人となりました。待機児童数は、安倍政権下で半減。以前と比べ、保育園に入りやすくなってきた一方、現場を支える保育士の労働環境など、「保育の質」の改善は道半ばです。保育政策に詳しい前田正子・甲南大教授と、大豆生田(おおまめうだ)啓友・玉川大教授に今後の課題を聞きました。
入園はしやすくなった、でも… 前田正子・甲南大教授
以前と比べ、認可保育施設に入りやすくなっているのは確かだ。特に2015年度から始まった子ども・子育て支援新制度以降は、それまで認可施設として認められていなかった定員19人以下の小規模保育園を認可の枠組みに入れるなどし、認可施設数は全国8869施設、定員は46万449人増加した。
横浜市で副市長として待機児童対策に取り組んだ2003年当時、政府は全国で年間数十施設分の整備費を確保するのがやっとだった。「数」の面での対策はその頃と比べれば考えられないスピードで進んでおり、その結果が待機児童減少につながったといえる。
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ただ、施設増が全ての保護者…
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