「生体としての今敏という人間はもういない。でも、どんな仕事をしても『今さんならこれを見てどう言うかな』とずっと頭の中で考えています。『相談』と言ってもいい。本当に人が死ぬのは忘れられた時だという言葉があります。覚えている限りその人は生きている。それは実感として分かりますね」
10年前の8月24日に46歳で亡くなったアニメ監督・今敏さんをしのび、全作品で美術監督を務めた池信孝さんが語った言葉です。東京のザムザ阿佐谷で「没後10年・今敏監督追悼上映会」(シネマノヴェチェント主催)が23・24日に行われ、23日に取材に行ってきました。池さんは今さんの初監督作「パーフェクトブルー」(1998年)上映後に登壇しました。
同作は、アイドルから女優に転身した未麻が謎のストーカーに狙われるサイコスリラー。未麻の暮らすアパートの室内は「赤を効かせてくれ」と今監督に指示されたそうです。
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「そう言われて『未麻の趣味…
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