「大阪の生死に関わることを」 都構想、最後の論戦開始
大阪都構想をめぐる議会として最後の論戦が21日、大阪市と大阪府の臨時議会で始まった。新型コロナウイルス禍のなか住民投票を実施できるのか、財政への影響は――。市議会で激しい議論が交わされる一方、府議会は公明党と自民党が推進側にまわり、賛成一色だった。
「このような状況で住民投票を何が何でもやるんだという姿勢は許されない」。反対派の自民党の北野妙子市議は訴えた。感染防止のため住民説明会など説明の機会が十分持てないとし「(市民が)理解不足のまま住民投票を強行することになる」と批判。説明会は前回2015年の39回より大幅に少ない8回となる見通しだ。
都構想を進める大阪維新の会代表の松井一郎市長は集会型の住民説明会に加え、インターネット配信などを行うことで「説明不十分になるとは考えていない」と反論。その上で「大阪の未来を皆さんに判断いただく究極の民主主義だから、住民投票は現時点では11月を目指して行いたい」と改めて主張し、予定通り実施したい考えを示した吉村洋文知事と足並みをそろえた。
維新の藤田暁市議からも「コロナ禍でも住民投票を進めるのはなぜかと不安視する声を聞く」との指摘が出たが、松井氏は「コロナ対策は知事と市長の方針を一本化して全力で取り組んでおり、都構想はこうした取り組みを強化する」と述べた。
財政シミュレーションにも批判
大阪府と市が今月11日に公…
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