「玉木氏は成果出せなかった」野党は結集、でも崖っぷち

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山下龍一 小泉浩樹 吉川真布
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 国民民主党立憲民主党との合流を正式に決定した。衆院議員の任期が残り1年余りとなり、所属議員の生き残りへの危機感が決断を後押しした。旧民進党の分裂で散り散りになった勢力は150人規模で再結集する見通しで、次の衆院選に向け与党との対決を強める構えだ。

 19日午後4時半に始まった国民の両院議員総会玉木雄一郎代表は冒頭、「立憲との合流協議について今日は結論を得たい。国民民主党の一つの終止符をここで打ち、新たなスタートを切る前向きな結論を導きたい」と呼び掛けた。

 昨年末に立憲の枝野幸男代表から合流を呼び掛けられて8カ月余り。1月にいったんは「破談」となった末にたどり着いた今回の執行部提案は、両党が解党する対等な合併方式や投票での党名決定など、玉木氏の要望を立憲が受け入れてたどり着いた苦肉の産物だ。

 非公開の懇談会を経た約2時間半後、再び機関決定の総会に切り替わり、「立憲との新党結成」の執行部提案が出席議員59人中57人が賛成し、承認された。

 提案に賛成した玉木氏は総会後、記者団に「最終結論を得た。新しい党に加わる方も、そうではない方も日本、国民のために尽くしてほしい」と述べた。そのうえで「私は立憲との新党には加わらない」と、改めて明言した。

 玉木氏は11日、消費減税や憲法論議で立憲と方向性が共有できなかったとし、自身を含め残留組と新党を結成する考えを示した。合流新党との立ち位置の違いを明確にし一定の勢力を確保する狙いだった。だが、19日の総会では合流新党への反対は一部にとどまり、玉木氏への同調者も1桁にとどまる可能性が高い。

 その背景には、玉木氏をトップとする党の路線をめぐる厳しい環境がある。

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 2018年に旧希望の党と旧…

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