神奈川)「被爆瓶」に触れて平和を祈る 川崎で催し

有料記事戦後75年特集

土屋香乃子
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 原爆の熱風で変形した瓶を再現したものに触れられる催しが、川崎市中原区の「ブックカフェ&ギャラリー COYAMA」で開かれている。訪れた人が触ったり花を生けたりすることで、原爆による惨禍をイメージし、平和な日常を「祈る」ことができる場だ。会期中、土、日曜日のみ開催しており、23日まで。

 展示室にずらりと並ぶのは高さ約10センチの、白くつやめく小さな花瓶。75年前、長崎に原爆が投下された時、爆心地から約0・5キロの民家で被爆したという瓶をかたどったものだ。熱で表面がぐにゃりと曲がっている。長崎市出身のデザイナー毎熊(まいぐま)那々恵さん(30)が長崎原爆資料館に保管されていた瓶を3Dスキャンし、地元で親しまれている「波佐見(はさみ)焼」で再現したものだ。

 毎熊さんは被爆3世。祖母から折に触れ、あの日のことを聞いていた。原爆が落とされた瞬間の強い光や風、「亡くなった人を燃やすのに、井桁状に積み上げるとよく燃えた」ことも――。長崎では被爆遺構も身近にあり、被爆したことを思い起こすことが「当たり前」の環境にいた、と毎熊さんは振り返る。

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