北海道知事「ほおを札束ではたくやり方疑問」核ごみ問題

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斎藤徹 伊沢健司 奈良山雅俊
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 原発使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場をめぐり、北海道の鈴木直道知事(39)は18日、国の候補地選定プロセスへの応募を検討している寿都町の片岡春雄町長(71)に対し「慎重な判断」を求めた。9月中に決定するという町長の方針についても「重要な判断を1カ月で出そうというのは拙速ではないか」と疑問を呈した。(斎藤徹、伊沢健司)

 鈴木知事は18日、北海道胆振東部地震の被災地視察で厚真町を訪れた際、記者団の質問に答えた。知事が公の場でこの問題について言及するのは初めて。

 鈴木知事は、寿都町が国の候補地選定の第1段階にあたる「文献調査」を受け入れた場合「全国の核のごみが、北海道、寿都に集まる。そういう入り口に立つ可能性がある」と指摘。「無害化まで10万年かかる高レベル放射性廃棄物を受け入れるかどうかの重要な判断を1カ月で出そうというのは拙速ではないか」と述べた。

 また、知事は「(自治体が)新型コロナ(ウイルス)で本当に厳しい状況にある。交付金を得たい。その気持ちはよく分かる」としたうえで「ほおを札束ではたくようなやりかたで(応募に)手を挙げる自治体を求めていくという(国の)やり方には疑問を持つ人も多い」と国の姿勢を批判した。

 さらに、知事は、道内への核…

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