筋ジストロフィーの一つで患者登録へ 薬の開発に期待

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後藤一也
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 筋力が低下する難病「筋ジストロフィー」の一つ、「顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー」の患者登録を国立精神・神経医療研究センターなどが9月から始める。登録によって治療薬の治験がスムーズに進む可能性もあり、患者からは期待の声があがる。

 筋ジストロフィーは、筋力が落ちる遺伝性の病気で、「デュシェンヌ型」、「筋強直性」、「福山型」など症状や原因遺伝子によって、様々なタイプに分けられる。「顔面肩甲上腕型」は思春期ごろに肩まわりの筋肉から衰え始め、顔や足の筋肉にも症状があらわれる。筋力の低下に左右差もある。年齢が上がるにつれて、歩行に支障が出る場合もある。

 ただ、症状は個人差がある。日常生活に影響が少ないと病気に気付かないこともあり、そもそも医療機関に行かない人や、通院をやめる人も多い。患者数は10万人あたり3~5人と推定されているが、正確には分かっていない。

 東京都の鈴木嵩征(たかまさ)さん(38)は、高校生のころに左右の足の太さが違うことに違和感があり、座った状態で足を前に伸ばせなかった。高校3年のときに2週間検査入院をし、遺伝子検査で「顔面肩甲上腕型」と診断された。

 体力測定のハンドボール投げは中学2年の記録が最も良く、中学生のころ取り組んでいた野球では、もともと上手投げだったが、腕を下げる横手投げのほうが投げやすかった。「振り返るとそのころから筋力は落ちていたのかもしれない」

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 診断されたときは日常生活に…

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