豪雨にのまれた警察犬訓練所、再建へCF 被災後も捜索

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渡辺七海
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 警察犬や災害救助犬を育て、数々の被災地で不明者を捜索してきた人吉警察犬訓練所(熊本県相良村)が、7月の豪雨で水没した。犬たちと訓練士は難を逃れたが、以前のようには訓練できないでいる。そんな中、活動を支えようと有志がクラウドファンディング(CF)を立ち上げた。

 人吉警察犬訓練所は、訓練士の開田(かいだ)宏さん(57)が1989年に設立した民間施設。家庭犬のしつけをしながら、嗅覚(きゅうかく)などに優れた犬を見いだして嘱託警察犬に育てたり、警察が飼育する「直轄警察犬」を訓練したりする。

 これまでに育てた警察犬は250頭超。97年には開田さんが訓練した犬が、九州で初めて災害救助犬に認定された。警察犬や災害救助犬を各地に送り出しつつ、2011年の東日本大震災や14年の広島土砂災害、16年の熊本地震などの現場でも活動。行方不明者発見に貢献したとして、25回以上表彰されてきた。

 訓練所は氾濫(はんらん)した球磨(くま)川と川辺川の合流点近くにある。数々の災害現場に出向き、いつかは球磨川氾濫もあると覚悟していた。「それでも、被害は想像以上だった」

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 7月4日未明、土砂降りの中…

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