鹿児島)遺品の手紙、故郷に 瀬戸内町出身の西田さん

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奄美通信員・神田和明
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 第2次世界大戦末期にマリアナ諸島で戦死した瀬戸内町出身の西田保さん(当時20)に、家族が出した手紙が11日、遺族に返還された。米兵の遺族から返還の依頼があり、厚生労働省の調べで西田さんのものと分かった。受け取った西田さんの弟の俊男さん(91)=同町=は「感無量。両親も姉も天国で喜んでくれる」と話した。

 手紙は両親と姉からのものと、俊男さんからの計2通。いずれも差し出した年は不明だが、1944年とみられる。両親は「砂糖製造準備で多忙」であることや、「うちのことは心配せず励んでください」などと記している。当時、鹿屋農学校1年の俊男さんは「地下足袋が破れたので必ず送ってください。来年は甲種予科飛行練習生に合格して兄上とともに米英倒打に邁進(まいしん)する」などと勇ましく書き送っている。

 グアム島や硫黄島などに従軍した米海兵隊の家族が遺品として持っていたものを昨年12月、外務省を通して返還を依頼。厚労省が調査して4月までに、手紙の内容や家族構成などから西田さんのものと特定した。

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 西田さんは44年1月、旧海…

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