中川家が語る観客の存在 「笑いは客いてこそ成立する」

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小原智恵 聞き手:小原智恵
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 新型コロナウイルスの感染拡大で長期間の休業を余儀なくされた名古屋・大須の大須演芸場では7月15日、テレビの番組収録があり、観客の笑い声が戻ってきた。

 番組は吉本興業の芸人たちがネタを披露する、テレビ愛知の「中川家の笑う大須演芸場」。2015年から年2回放送される番組だが、今回の収録は新型コロナウイルスが再び感染拡大するなかで「緊張感」のある収録となった。

 番組は、緊急事態宣言解除後に、公開番組収録の観覧者を25組50人に限定して募集。入り口で観覧者に検温と消毒を呼びかけ、1階席の観客には笑顔がはっきり見え、口からの飛沫(ひまつ)を防ぐマウスシールドの着用を求めた。

 また、舞台上でも漫才マイクが2本用意され、漫才が終わるたびに替えた。これまでの放送では大須をロケする企画もあったが、番組の構成も一部変更する。

 「収録中、芸人さんたちにもいつもと違う独特の緊張感があった」と同番組の二ノ宮拓郎プロデューサーは話す。いま人気のかまいたち、EXIT、トレンディエンジェルは「久々にお客さんの前で漫才をする」と話した。M―1王者のミルクボーイの2人もトークコーナーで自粛中の生活を話した。

 中川家は、無観客や配信では見られないボケを見せた。マウスシールドの観客たちに「フードコートにお勤めですか?」。観客が入っているからこそのボケや、礼二さんが得意の鉄道ネタもご当地のネタに引きつけた。半数に観客を減らしたなかでも、会場は大きな笑いで包まれていた。

 「ぎりぎりまで悩んだが、笑いがモチベーションの芸人さんたちを思って観客を入れてやれてよかった」と二ノ宮さん。

 テレビ愛知で22日午後1時50分放送予定。後日、動画配信サービス「Locipo(ロキポ)」や「GYAO!(ギャオ)」などで見逃し配信される。小原智恵

 収録後、中川家の2人に収録の感想や大須演芸場、観客を入れた舞台のよさについて聞いた。主な一問一答は次の通り。

 ――昨秋以来の大須演芸場での公演となりました

 礼二 この収録が再開されてよかったです。お客さんも楽しみにしてくれていたみたいで。ソーシャルディスタンスでいつもよりお客さんはいないんですけど、いっぱい入っているような感じ。反応があり、やりやすかったです。

 剛 出演した方も(ネタの)時間伸びてましたね。だいぶ発散したみたいで。結構みんな時間がおしていたんじゃないですか。やる方も見る側も久しぶりでみんな力入ってましたよ。

 ――観客の前でやるのは何回目くらいでしょう

 礼二 5、6回目くらい。収録は久々ちゃいますかね。

 ――改めて大須演芸場の魅力は

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 礼二 やはりこの雰囲気。昔…

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