ベラルーシ、大統領退陣要求デモ拡大 反政権候補隣国へ

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青田秀樹 モスクワ=喜田尚 石橋亮介
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 アレクサンドル・ルカシェンコ大統領(65)が6選を確実にした旧ソ連ベラルーシの大統領選をめぐり、対抗馬だったスベトラナ・チハノフスカヤ候補(37)が隣国リトアニアに逃れたことが明らかになった。選挙の不正に抗議する反政権派は治安部隊と衝突し、1人が死亡。欧米はベラルーシへの批判を強めている。

 チハノフスカヤ氏はベラルーシ全土に反政権派の抗議活動が広がった開票日翌日の10日夕から一時行方が分からなくなっていた。リトアニアのリンケビチュウス外相は11日朝、チハノフスカヤ氏が入国したとツイッターで明かし、「彼女は安全だ」と述べた。

 出国の経緯は不明。陣営は拘束されていた幹部の釈放と交換で当局に出国を強要されたと主張する。当初自らが出馬を予定したチハノフスカヤ氏の夫は5月に逮捕されたまま。リトアニアは他の欧州連合(EU)加盟国とともに、候補者の拘束やデモ弾圧をめぐってベラルーシ当局を強く批判しており、同氏を保護したとみられる。陣営は「我々は合法的な手段で我々の勝利を守る」とチハノフスカヤ氏本人が不在でも抗議を続ける構えだ。

 反政権派は10日夕から再び全国一斉に抗議デモを開始。首都ミンスクでは群衆が通りを行進し、ルカシェンコ氏の退陣を要求した。

混乱が続くベラルーシ情勢。大統領選が「自由でも公正でもなかった」とするEUの動向についても記事の後半で詳しく紹介します。

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