「半沢直樹」は痛快だけど女性観が心配 松井今朝子さん

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聞き手・守真弓
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 7年ぶりの続編が人気を呼んでいるドラマ「半沢直樹」。『吉原手引草』『江戸の夢びらき』などの時代小説の作家として知られ、歌舞伎にも造詣(ぞうけい)の深い松井今朝子さんも、毎週見ているそうです。今作について「もう完全に歌舞伎」と語る松井さんですが、登場する女性の描き方から「日本が世界から取り残されてしまう」と心配になっているといいます。

 私は総集編から見始めて、今作は全部見ていますが、さらに「時代劇」化が進んだな、と思いながら笑って見ています。現実には斜陽化している銀行を巨悪として描き、それにみんなが立ち向かう。荒唐無稽なまでの勧善懲悪の物語は、庶民のかなわぬ夢を発散させてくれますが、こうした物語は、リアリティーがありすぎると「そんなことはあり得ない」と感じられて痛快にならない。

「クサい」演技が全開の時代劇

 「半沢」は演技がもう完全に歌舞伎ですよね。特に今作から市川猿之助をはじめとする歌舞伎役者がこれまでテレビでは控えてきた「クサい」演技を全開にしたことで、これは時代劇だと視聴者が距離を置いて楽しめるようになった。

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 日本にはもともと時代を変え…

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