逮捕の周庭氏、「外国勢力と結託」疑いか 民主派は非難

広州=奥寺淳
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 日本との関係も深い香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏(23)が10日夜、香港警察に国家安全維持法(国安法)違反の疑いで逮捕された。容疑の詳細は不明だが、周氏は11日未明に自らの公式フェイスブックで「外国勢力と結託して国家の安全に危害を加えた罪」に問われたと公表した。

 周氏は10日夜、両手を後ろで縛られた状態で、自宅から警察に連行された。周氏のフェイスブック管理者によると、周氏はこの1カ月間、不審な人物につけられ、自宅入り口のすぐそばに監視カメラが設置された。カメラは逮捕後に取り外されたという。周氏は逮捕前、自宅周辺を不審な人物が朝から晩まで取り囲んでいると不安を漏らしていた。

 周氏とともに民主活動をしてきた黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は11日未明に動画を公表し、「(周氏は)国安法の施行前に政治団体『香港衆志(デモシスト)』を解散し、ツイッターでの発信をやめていたのに逮捕された」と非難。国安法施行前の活動も逮捕に影響している可能性があると批判した。周氏は法施行前の6月、日本の国会議員が参加するイベントにも参加していた。

 10日には周氏のほか、中国に批判的な論調で知られる香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏ら計10人が国安法違反容疑で逮捕された。(広州=奥寺淳

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