熊本)豊肥線全線開通 難工事経て 待ちわびた「日常」

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後藤たづ子 大木理恵子
【動画】JR豊肥線、4年4カ月ぶり全線開通 熊本地震から復旧
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 JR豊肥線の肥後大津―阿蘇間に8日、熊本地震前と同じ光景が帰ってきた。大規模な山腹崩壊もあり、不通の長期化も覚悟しながら待ちわびた復旧。沿線の住民は4年4カ月ぶりに「日常」を取り戻した喜びをかみしめた。

 豊肥線の復旧は、2016年4月の地震で幾カ所も山が崩れた南阿蘇村立野地域での国・県による対策事業と並行し進められた。

 中でも阿蘇大橋付近の山腹崩壊は幅200メートル、長さ700メートルにわたる。二次災害の危険も大きく、国土交通省は当初、無人の重機で危険な土砂の除去や土留めの整備を進めた。その後の有人作業では急斜面にネットを張り、表土を固定する鉄筋を地中に打ち込む作業を進め、今春ほぼ対策を終えた。県も豊肥線に関わる11カ所の治山工事を優先的に進め、今春に完了した。

 JR九州は17年7月に復旧工事に着手。国・県の事業が進んだ場所から順次、土砂撤去や崩れたのり面の整備などを進めた。鉄道軌道整備法の適用で、復旧費約50億円のうち半分は国・県の補助を受ける。

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