「核戦争に勝者なし」被爆地源流の首脳声明、活かすとき

有料記事戦後75年特集

吉田文彦・長崎大学核兵器廃絶研究センター長
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 「核戦争に勝者はなく、決してその戦いはしてはならない」(A nuclear war cannot be won and must never fought)

 このフレーズはさまざまな場で繰り返され、核抑止の危うさ、核軍縮、そして核廃絶の大切さを訴える多くの人たちを支えてきた。8月1日に長崎で開かれた国際平和シンポジウム「核兵器廃絶への道」(長崎市、長崎平和推進協会、朝日新聞社主催)でも、キーワードとなった。

 シンポジウム冒頭のメッセージを寄せたミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領は、こう強調した。現在の核危機から抜け出すには、「新たな軍拡競争の防止や今後の核兵器削減」などを「重要な優先課題として位置づけること」が必要であり、「1985年に私とロナルド・レーガン米大統領が出した『核戦争に勝者はなく、決してその戦いはしてはならない』との声明を再確認」することが大事だ、と。

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 基調講演の中でウィリアム・…

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