結婚記念日に乗船、なぜ夫は死んだ 「私たちは実験台」

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黒田壮吉
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 乗客・乗員723人が新型コロナウイルスに感染し、13人が死亡したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス。船内の集団感染判明から5日で半年がたった。夫婦で乗船し、新型コロナで夫を亡くした女性が、朝日新聞の取材に応じた。「なぜ彼が死ななければならなかったのか」「船にさえ乗らなければ」。時がたっても、納得のいく答えは得られていない。

 「目の前で苦しむ夫を見守ることしかできない。拷問のような日々でした」

 神奈川県に住む女性(75)は、当時の体温や行動を細かく記録したメモを見ながら振り返った。

船内アナウンスで知らされた「乗客感染」、その日に

 夫婦は1月20日に横浜港から乗船した。結婚記念日に合わせた16日間の旅行。香港やベトナム、台湾を巡り、再び横浜に戻る予定だった。当時は、日本国内で最初の感染者が確認されたばかり。「楽しみしかなかった。頭にはコロナのコの字もなかった」

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 乗客・乗員は3711人。演…

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