「要請に従うのが馬鹿みたい」 飲食店、あきらめと不満

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増山祐史 黒田壮吉
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 お酒を出す飲食店やカラオケ店の営業は31日まで午後10時まで――。新型コロナウイルスの感染拡大にともなう東京都の要請が3日夜から始まった。緊急事態宣言下だった4、5月につづく再要請。「従うしかない」「店がもたない」。赤ちょうちんの路地を記者が歩くと、あきらめと不満がのれんの奥から漏れてきた。

 3日、居酒屋やバーがひしめき合う東京・新橋。

 会社員らでにぎわっていた街は、午後10時になると一変した。大通りに面した店の多くが看板をしまい始め、シャッターを下ろす。30分後には人通りはまばらになった。

 魚料理が名物の居酒屋「和楽」は要請に従い、閉店を1時間早めた。4、5月の休業後、6月から営業を再開したが、売り上げはいまも通常時の7割減に落ち込んだままだ。従業員7人の人件費など、固定費だけで月に400万~500万円ほどかかる。都は今回、要請に応じた中小の事業者に協力金20万円を支払うとしているが、岩本全康(まさやす)社長(58)は「なんの慰めにもならない」とこぼす。

 「感染防止のためには、協力するしかない」と思うが、「どこかで感染者が出れば、飲食店がひとくくりに悪者にされる。まじめに要請に従っているのが馬鹿みたい」とも思う。「要請は都内全体でなくピンポイントにし、その分、協力金の額を上げてほしい。でないと飲食店はもたない」と注文を付けた。

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 午後10時を過ぎても、路地…

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