「検査増」では説明つかない データで見える感染の実情

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高野遼
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 新型コロナウイルスの感染者数が増えたのは、検査数を増やしたからだ――。最近の急激な感染者数の増加について、政府や東京都からはそんな説明も聞こえてくる。だが、それは正しい見方なのか。データを分析すると、7月に入ってからの感染者数の急増は、検査数の変化からだけでは説明がつかないことが浮かび上がる。

 「数だけをみると増えているが、検査数も増えている」。西村康稔経済再生相は7月22日、感染者数の急増について会見でそう説明した。「無症状の人も含めて、積極的にPCR検査を受けてもらっている」などと背景を語った。東京都もこれまで、感染者急増の理由の一つとして検査件数の増加を挙げている。

 こうした説明はどれほど実態に即しているのか。厚生労働省のまとめによると、約2カ月前の6月初旬、日本では1日に約3千件(過去7日平均)のPCR検査が行われ、40人ほどの感染者が出ていた。検査を受けた人のうち陽性者の割合を示す陽性率は、この時点では1・4%だった。

 その後、検査数は7月下旬時点で約1万2千件(同)まで増加した。

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 ただ、無症状者なども含めて…

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