桃・柿育英会が活動終了 安藤忠雄氏「日本人、結束」

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山本逸生
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 東日本大震災で親を亡くした子どもを支援しようと建築家の安藤忠雄さん(78)らが設立した「桃・柿育英会 東日本大震災遺児育英資金」が7月30日、最後の寄付金を入金し、活動を終えた。今年が活動10年目の節目だった。被災3県の育英基金への寄付総額は52億円。1団体としてはこれまでで最も多い。

 同資金は2011年5月に始まった。発起人には、安藤氏のほか、小澤征爾野依良治佐治信忠柳井正、福武総一郎、故・貝原俊民の各氏が名を連ねる。毎年1万円の寄付を10年間続ける賛助会員を募り、岩手、宮城、福島の被災3県を通じて約1900人の遺児に支給された。賛助会員は2万5千人を超えた。企業から約2億円の寄付が寄せられたこともあった。

 同会は1995年の阪神・淡路大震災を機に発足。10年間で約5億円を集め、兵庫県を通じて418人の遺児に支給している。(山本逸生)

 「桃・柿育英会 東日本大震災遺児育英資金」の実行委員長の安藤忠雄さんが10年の活動を振り返った。

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 震災で親を失った遺児たちの生活や学業を支援しようと始めた活動だが、初めは10年続けられるだろうかという不安もあった。しかし活動を通して、日本人のいざという時の結束力の強さを改めて教えられた。

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