【詳報】菅氏、反対する官僚は「異動してもらう」

【ノーカット動画】自民党総裁選候補者討論会
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 安倍晋三首相の後継の自民党総裁が、14日に決まります。総裁選候補者ら政治家の発言や動きをタイムラインで連日お届けします。

13日10:05

石破氏、投票結果「知るのは党員の権利」

 自民党は総裁選で、国会議員票と都道府県連票の投票結果の内訳を公表しない。石破茂元幹事長は東京都内で記者団に「『自分の入れた一票はどうだったの?』と知るのは、投票した党員の権利ではないのか」と指摘。「党員に支えられている自民党であれば、党員の権利を最大限に尊重するのは責務ではないか。それをやらないと、いつか党員に見放される」と語った。

13日07:50

菅氏、橋下徹氏の起用「200%ない」

 菅義偉官房長官がフジテレビの番組で、新たに総裁・首相に就いた場合の閣僚人事について、橋下徹・元大阪市長の起用は「200%ない」と否定した。

 菅氏に近い橋下氏の起用が取りざたされているとして、司会者に問われた。菅氏は否定する一方、「能力はある。あれだけの大阪市役所をぶち壊したんですから」と橋下氏の改革姿勢を持ち上げた。同番組に出演していた橋下氏も入閣を否定した。

13日07:40

菅氏、官僚は「反対するのであれば、異動してもらう」

 自民党総裁選で優位に立つ菅義偉官房長官はフジテレビの番組で、官僚が政権の決めた方向性に反対した場合、異動させる考えを示した。

 番組では、橋下徹・元大阪市長が菅氏、石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長の総裁選3候補に対し「政治的に決定した後、官僚が反対してきた場合」の対応を質問。「反対した場合には、断固異動させていくのか。異動させないのであれば、どういう形で官僚を説得していくのか」と尋ねた。

 菅氏は「私どもは選挙で選ばれているから、何をやるという方向を決定したのに、反対するのであれば、異動してもらう」と語った。

 石破氏は「異動させることはある」とした上で、「でも、その人が反対したことも自分の信念に基づくものであれば、その後不利な取り扱いをしてはいけない。組織全体が萎縮してしまう」と述べた。

12日16:20

共産・小池氏、菅氏は「疑惑隠しの総責任者」

 共産党の小池晃書記局長が12日、名古屋市内で演説し、自民党総裁選に立候補し、新首相が有力視されている菅義偉官房長官について「安倍(晋三)首相と一心同体でやってきた疑惑隠しの総責任者だ。総理をかばい続けてきた責任は重大だ」と批判した。

 小池氏は、菅氏が現在10%の消費税の税率引き上げについて、将来的に必要との認識を示したことを「こんな時に消費税増税を口にすること自体がコロナで苦しむ庶民の心がわかっていない。たたき上げの苦労人どころか、庶民の苦しみが分からない人を総理大臣にするわけにはいかない」と述べた。菅氏はその後、「10年は消費税(引き上げ)は考えない」としている。

 一方、小池氏は安倍首相の辞任表明後、報道各社の世論調査内閣支持率が上昇していることを「閉店セールになって、いきなりお客が増えている店みたいなものではないか。閉店セールだというのに売るものがない」とこき下ろした。

12日15:05

石破氏「弱い者は群れ、強い者は群れない」揮毫に込めた思い

 自民党総裁選の候補者たちは、討論会への出席を前に、それぞれの思いを色紙に揮毫(きごう)した。討論会後に発表され、菅義偉官房長官は「意志あれば道あり」。座右の銘をしたためた。

 石破茂・元幹事長と岸田文雄政調会長は、総裁選で2、3位争いをしている状況を映し出すような言葉を選んだ。石破氏は「鷙鳥不群(しちょうふぐん)」。日本記者クラブ側に「鷙鳥はワシやタカなどの猛禽(もうきん)類。そういう強い鳥は群れない。弱い者は群れるが強い者は群れない」と説明していたという。岸田氏は「春風接人(しゅんぷうせつじん)」で、「春の風のように人に接したい」と語ったという。

12日15:05

二階幹事長続投は? 橋下徹氏起用は?

 菅義偉官房長官は、自らが首相に就いた場合に望ましい官房長官像を問われ、「総合的な仕事ができる人の方がいいと思う」と述べた。

 菅氏は「私自身、官房長官をやった。やはり全体を見なければならない。国会運営、党との問題、記者会見がある」と語った。

 二階俊博幹事長の続投を否定するか問われると、「総裁に選ばれた後の判断だろうと思う」。橋下徹・元大阪市長の起用の可能性を問われても、「総理大臣になってから考える」と述べるにとどめた。

12日15:00

菅氏、年内の衆院解散は「新総理の判断」

 菅義偉官房長官は、年内の衆院解散・総選挙の是非について「新総理の判断だと思う」と述べた。一方、「国民が何を望んでいるか。コロナ対策をやってほしい、経済再生させてほしい。そうした思いが非常に強いと思う」とも語り、新型コロナウイルスや経済の状況を考慮すべきだとの認識を示した。

 岸田文雄政調会長も「コロナ対策で緊急でやらなければいけないことがある。その先、選挙は国民の声を聞き、エネルギーとして政権を浮揚させる、政治を進める意味合いもある。選挙を行う判断はあり得る」と語った。

 これに対し、石破茂元幹事長は「与えられた(衆院議員の)任期をまっとうすること。政権のために解散があると私は思わない。国民のために解散はあるべきものだ」と述べ、早期解散に否定的な考えを示した。

12日14:30

菅氏、外交「自分型で」

 菅義偉官房長官は外交政策について、安倍晋三首相の路線を引き継ぎつつ、「自分型」もにじませていく考えを示した。

 菅氏は「外交は継続が大事だ。安倍総理の首脳外交は本当に素晴らしいと思う」と述べ、「そうしたことは私はできない。私は私なりの外交姿勢があると思っているので、『自分型』の外交姿勢で貫きたい」と語った。安倍首相に協力を求めることはあるかと問われると「当然、ご相談させていただきながらおこなっていく」と答えた。

 また、石破茂元幹事長は米国との関係について「アメリカに言われたままに武器を買うとか、負担金を増やすのは、日米同盟の内容を理解していないと、そういうことが起きる」と指摘。「地位協定の改定も視野に入れて、対等な日米同盟をつくっていく」と訴えた。

 岸田文雄政調会長は「日本の外交は日米同盟が基軸」としたうえで、中国に対しては「きちんとものを言っていかなければならないが、対話の窓は決して途絶えさせてはならない。したたかにコントロールしていかなければならない」と主張した。

12日14:20

菅氏、消費増税「10年は考えない」

 菅義偉官房長官は、消費税率の引き上げについて「10年は考えない」と述べた。日本記者クラブの討論会で「菅政権の間は、消費税率引き上げはしない、議論はしないか」と問われたのに対し、答えた。

 菅氏は10日のテレビ東京の番組で「将来的なことを考えたら、行政改革は徹底して行ったうえで、国民にお願いをして消費税は引き上げざるを得ない」と発言。だが、11日の記者会見では「安倍(晋三)首相がかつて、今後10年ぐらい上げる必要はないと発言している。私も同じ考えだ」と釈明していた。

 菅氏は討論会で、「(安倍晋三)総理が『10年は引き上げない』と言っている。私も全く同じ意見だ。しかし、将来まで否定すべきではないと思った」「将来のことまで否定すべきではないという形で、あの(10日の)ような発言をした」と述べた。

 菅氏はその上で「私の(政権の)間というよりも、10年は消費税(引き上げ)は考えない」と語った。

12日14:00

菅氏、森友問題の再調査を否定「結果は出ている」

 菅義偉官房長官は、森友学園問題の公文書改ざんで自ら命を絶った財務省近畿財務局職員の遺族が求めている問題の再調査について、「財務省で調査し、検察でも捜査した。結果は出ている」と述べ、対応しない考えを改めて示した。

 菅氏は「再発防止策が私どもの役割だ」と強調。記者から改ざんの経緯が明らかになっていないとの指摘が出ると、「いま、私、申し上げた通りです」。政治責任を十分にとっていないのではないのかとの質問が飛んでも、「財務省で調査し、その結果として処分は行われていたのではないか。(麻生太郎財務大臣から当時、この問題について発言があったのではないか」と述べるにとどめた。

12日14:00

岸田氏「自分で『のり』を作ってしまった」

 「自分で勝手に『のり』をつくってしまって。いま、初めて気付いた」――。自民党の岸田文雄政調会長は、報道各社の世論調査で自らの「ポスト安倍」としての人気が低い理由を問われ、こう分析した。

 岸田氏は「ご指摘のように、私にとって良い数字は出てこなかった。発信力不足とか、存在感が乏しいとか、いろんな指摘がある。謙虚に受け止める」と述べた。その上で「私の発言というのは、外相であったり、政調会長であったり、立場にとらわれ過ぎてきた。自分自身で勝手に『のり』みたいなものをつくってしまって、発言はその範囲をこえることをためらっていた」と続けた。

 自ら分析したウィークポイントについて、岸田氏は「いま、総裁選に挑戦し、個人として自由に発言できる立場に立って、初めて気付いた点もある」と明かし、「そういった点を鑑みて、立場ではなくして、政治家として、自分自身としてどう思うのか、どう発信するか考え、努力していきたい」と語った。

12日13:55

菅氏「首相として進めていく、準備がある」

 菅義偉官房長官は、首相としての資質を自らが備えているかを問われ、「私は(第2次安倍政権の)7年8カ月の間、重要政策を決定する時にすべて関与した。全体を首相として前に進めていく、日本を進めていく。そうした準備がある」と述べた。

 菅氏は「重要政策」として経済再生、外交・安全保障の再構築、全世帯型社会保障――の三つを列挙。「どういう形でこの法律を提出し、成立させ、結果として国民のためになるか。政権中枢で取り組んできた。意見も言ってきた」と強調した。

12日13:30

菅氏、石破氏の防災省に「また縦割りになってしまう」

 菅義偉官房長官と石破茂元幹事長の間で、「地方活性化」や「防災」のあり方で論戦があった。

 石破氏は地方創生担当相の経験をふまえ、地方活性化について「役所だけが(政策を)作っちゃ駄目だ。地方のことは地方が一番わかっている。霞が関ではない」と述べ、政府の過剰な関与は控えるべきだとの考えを示した。

 これに対し、菅氏は「国として、地方が活性化をするような(ことは)政策として行うべきだ」と主張。「私たち安倍政権で、地方創生の切り札として『インバウンド』『農業改革』を掲げている」とし、訪日外国人の増加などを実績としてアピールした。

 一方、防災対策をめぐっては、石破氏は首都直下型地震南海トラフ地震などに備え、防災を専門に担う「防災省」の必要性を指摘。これに対し、菅氏は「自然災害が起これば総理大臣の指揮のもとに関係閣僚や自衛隊、警察、消防、海保が防災対策を行う」「防災省を作るということは、ある意味でまた一つの縦割りになってしまうのじゃないか」と否定的な考えを示した。

12日13:20

菅氏、コロナ特措法の改正に慎重 日本記者クラブ討論会

 自民党総裁選に立候補している菅義偉官房長官は12日、新型コロナウイルス感染の収束前に特別措置法を改正することについて、慎重な姿勢を示した。日本記者クラブの討論会で、石破茂元幹事長の質問に答える形で語った。

 石破氏は「感染を収束させるために必要があれば、特措法を改正すべきだ。経済活動を抑えるのに強制力を伴うとすれば、経済的な支援が必要だ。特措法の改正を最初から排除すべきではない」と訴え、菅氏の見解をただした。

 菅氏はこれに対し、3月の特措法改正に関し「全面的なロックダウンのようなものについては慎重に行うべきだという国会の付帯決議も付いている」と発言。付帯決議には「国民の自由と権利の制限は必要最小限のものとする」などと盛り込まれている。

 菅氏はその上で「現在の法律の中で、感染リスクをコントロールしながら、いま一生懸命に取り組んでいる。こうしたことをしっかり取り組んでいくことが大事だ」と述べ、改正に慎重な姿勢を示した。

12日10:30

石破氏の黒縁メガネに、派内からアドバイス

 自民党の石破茂元幹事長は12日午前、国会内で選対会議に出席した。これまでのテレビ討論などを踏まえて、派閥議員から話し方のアドバイスを受けたが、なかでも厳しい意見が飛んだのが最近になって縁なしから黒縁に変えたばかりの「メガネ」だった。

 12日午後には総裁選に立候…

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