恐竜好き少女「やだ、私は行く」 突き進んだ先の首長竜

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聞き手・南有紀
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 将来なりたい職業は何ですか? 子どもの頃に夢を描いた経験は多くの人にあると思いますが、夢を実現した人はどのような道を歩いたのでしょうか。いつの時代も子どもの興味を集める恐竜に憧れ、古生物学者になった女性にお話をうかがいました。親子それぞれの世代へのアドバイスとは――。

 東京学芸大准教授の佐藤たまきさん(48)は、恐竜と同時代の海にいた大型爬虫(はちゅう)類・首長竜の研究者。福島県で見つかった首長竜「フタバスズキリュウ」を新属新種と突き止めたことで知られています。

 ――なぜ古生物学者に。

 物心ついた時にはすでに恐竜が好きでした。親によると家にあった図鑑を見て、恐竜が気に入ったみたいです。絶滅してもういない、手が届かない感じがよかったんでしょうか。

 母の実家の岡山に帰るときには必ず新幹線に「ディプロ」と呼んでいた恐竜のフィギュアを持って行って、窓の横の台に載せていました。

 父は理系の研究者で、母はその研究室の技官だったので、私にとって一番身近な職業が研究者でした。

ポジティブな両親、でも留学は…

 ――研究者の就職は難しいと言われます。ご両親から反対されませんでしたか。

ここから続き

 「女の子が理系なんて」とも言わず、むしろ「どんどんいけ」という感じでしたね。親がそうだったこともあり、研究者という仕事をとてもポジティブにとらえていたので、反対はされませんでした。恐竜の本やフィギュアを買ってくれたり、博物館に連れて行ってくれたり。ちなみに私の姉は、化学者になりました。

 母も地方から出てきて理系の仕事をしていた人なので、「こうしなきゃだめ」という意識がなかったみたいです。自由にさせてくれました。

 ただ、大学院の留学だけは反対されました。

 留学したい理由が「日本では…

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