かあさんのせなか
かあさんといって、思い浮かぶのは、養母です。
産みの母は妊娠中に父と別れ、出産直後に子どもがいない大伯母夫婦に私を預けた。それが当時50代だった養母と養父です。
養母は終戦後、旧満州から命からがら引き揚げ、お金はあるにこしたことはないけれど、隣近所と仲良くし、日々の暮らしに感謝しないといけない、と戦後を生きた人です。専業主婦で、掃除が好きでお布団も毎日しっかり干し、ご飯も寝る時間もすごく規則正しい。日頃から抱きしめてくれるなど、たくさんの愛情表現もしてくれた。どこかしら不安定で人見知りだった私の心をそうして解きほぐしてくれました。他の家とちょっと違うな、と感じていましたが、とても豊かな時間を過ごし、小学4年で養子縁組をしました。
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ただ、私が14歳の時に養父…
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